yutoyou blog

出版社で編集者みたいなことをしています。本とペンとお箸とバックパックと。よろしくどうぞです。

「カタをつけると、片付く」


「カタをつけよう」
先日、オフィス移転があり、慣れ親しんだ場所を離れ、心機一転、新社屋にて働きはじめました。

社内ペーパーレス、データ化の動きに抗えず、紙資料大好きの私も泣く泣く紙媒体をシュレッダーへ。(頼むぞ、シュレッダー)必要最低限書類のみ手元にとっておくことにしました。努力の甲斐あって、移転時の段ボールは1個に!(自分に拍手)そのとき、ふと冒頭のことを思いました。

「片付ける=今までとこれからを考えて、想い出とモノにカタをつける」ことなのではないかと。 元恋人との想い出の品(笑)から、昔から大事にしていて中々捨てられないものなど、たくさんありますよね。今は必要ないけど、いつか必要になるだろう、と思って長年日の目を見ないあの一品…

今は、松井棒以来の「片付け」「お掃除」ブームですね。タイトルマジックで買ってしまったものの、中身は必ずしも掃除ノウハウについてではなかったのがこちら。

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実体験をもとに、フランス人の日常を描いた本著でのコアメッセージは、「必要最低限のものをもつ」ことではないかと感じました。良質かつ長く使える愛用品を大切にする、量より質の考え方。日本でいうと「足るを知る」的な感じです。

また、こんまり先生のこちらの著書。
「世界で最も影響力のある100人」にも選出されるきっかけともなった本著コアメッセージも「想い出と物に感謝をしつつ、自分自身がときめくものをもつ」だと感じました。お掃除ノウハウはもちろんのこと、大元となるモノに対する姿勢が大切だったんだ!と。

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私は「片付けができているように見えるけれど、実際はまとめて奥の方にしまっているだけの整理整頓不得意人間、なんちゃってA型」なので、常に周りはひっちゃかめっちゃか。一念発起して掃除はするものの、三日坊主で、ハイ!もととどおり。その原因は、きっと色んなことに「カタがつけられていなかった」こと。なんでも欲張りに手元にとっておそうとしていた、そんなダメちゃんなわたしの背中をそっと押してくれたのがこちら。

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ジャケ買いならぬ、装丁買いしたこちら。私の尊敬する土橋正さんが、ご自身のデスク周りの写真とともに、こよなく愛する文房具を紹介しています。効率的な働き方は、実用性ある文房具によって実現可能なのだと実感し、早速こちらを購入。

カール事務器 ペンスタンド
縦置き、横置きと2way仕様。マス目で仕切りもしっかりなので、分別が苦手な私でも大丈夫。

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hane ペーパーホルダー
何枚ものペーパー収納も可能。更には紙の厚さも問いません。2010年には「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を授賞!メモ書きをひょいと置くのに重宝しています。

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こんな風に、身の回りの日常文具も見直し、必要最低限の相棒揃いにしていきました。すると、仕事がはかどるはかどる!(TVショッピング風に)
思考がシンプルになり、必要最低限のもの以外は潔く手放す。そう、まさにカタをつけることに躊躇いがなくなりました。まさしく、 

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「少ないほどに、多くを得られる。」
なんとも矛盾していそうですが、本当でした。両手がいっぱいだと、いざチャンスが来たときにキャッチできない。だからこそ、勇気をもってえいやっ!と手放す。そうすると、不思議と次へのフットワークが軽くなったような気がします。

モノや情報に押しつぶされそうなとき。
思考が絡み合う糸のように複雑になってしまっているとき。そんなとき、無理矢理強行突破するのではなく、一旦整えてみる。そうすることで、先が見えてくるような気がします。

ちなみに、土橋正さんも関わっておられた文房具の祭典、ISOT展が来月開催

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アナログとデジタルの融合が絶妙なキングジムさん、既成概念にとらわれず常にデザイン性の高い商品発信を続けるデザインフィル(旧:ミドリ)さんはじめ、おすすめブース盛りだくさんなので、ぜひ!

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カタヅケがひと段落した後、無性に読みたくなって手にしました。

片付けるとは、

・今までの想い出とモノにカタをつけること「ありがとう&もう大丈夫だよ」(ベイマックス風)

・失うことと手放すことは必ずしも同義ではないこと

・手放すからこそ、手に入るものがたくさんあること

・いつでも身軽な自分でいると心地よいこと

こんなことを片付けから学びました。ただただ「掃除しなさい!」と怒るお母さん。実は子どももこどもで考えることがあるのかもしれません。なぜ手放せないのか?手放すことでどんな自由が手に入るのか?易しいことばで語りかけていくと、ひょっとするといいかもしれません。

では、私もまだまだ積読の書籍に向き合ってこようと思います〜(笑)修行の道はまだまだ続きます…(続)今日もありがとうございました。これにて、失敬。

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人と情報が混み合う電車でも、思考は混み合わずに、と意識した帰途にて。